https://eiga.com/movie/91131/
目次
作品情報
作品名 | パラサイト 半地下の家族 |
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監督 | ポン・ジュノ |
脚本 | ポン・ジュノ ハン・ジンウォン |
出演 | ソン・ガンホ イ・ソンギュン チョ・ヨジョン |
参考サイト | http://www.parasite-mv.jp https://eiga.com/movie/91131/ https://ja.wikipedia.org/wiki/パラサイト_半地下の家族 |
トレーラー
あらすじ
過去に度々事業に失敗、計画性も仕事もないが楽天的な父キム・ギテク。そんな甲斐性なしの夫に強くあたる母チュンスク。大学受験に落ち続け、若さも能力も持て余している息子ギウ。美大を目指すが上手くいかず、予備校に通うお金もない娘ギジョン… しがない内職で日々を繋ぐ彼らは、“ 半地下住宅”で 暮らす貧しい4人家族だ。
“半地下”の家は、暮らしにくい。窓を開ければ、路上で散布される消毒剤が入ってくる。電波が悪い。Wi-Fiも弱い。水圧が低いからトイレが家の一番高い位置に鎮座している。家族全員、ただただ“普通の暮らし”がしたい。
「僕の代わりに家庭教師をしないか?」受験経験は豊富だが学歴のないギウは、ある時、エリート大学生の友人から留学中の代打を頼まれる。“受験のプロ”のギウが向かった先は、IT企業の社長パク・ドンイク一家が暮らす高台の大豪邸だった——。
パク一家の心を掴んだギウは、続いて妹のギジョンを家庭教師として紹介する。更に、妹のギジョンはある仕掛けをしていき…“半地下住宅”で暮らすキム一家と、“ 高台の豪邸”で暮らすパク一家。この相反する2つの家族が交差した先に、想像を遥かに超える衝撃の光景が広がっていく——。
監督について
監督はポン・ジュノ。過去の監督作品として、『殺人の追憶』、『グエムル-漢江の怪物-』、『スノーピアサー』等があります。彼が監督を務めた作品は韓国国内外問わず様々な映画賞を受賞しています。本作『パラサイト 半地下の家族』も例外ではなく、第92回アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞・国際長編映画賞を受賞しています。
主演俳優について
主演はソン・ガンホ。本作で裕福な一家に寄生する家族の父親役を演じています。出演作品として、主演を務めた『渇き』を始め、ポン・ジュノが監督を務めている『殺人の追憶』、『グエムル-漢江の怪物-』、『スノーピアサー』にも出演しています。韓国の代表的な俳優であり、国際的にも評価が高い人物です。
以下に感想を書いています。ネタバレ注意!
富裕層と貧困層の決定的な格差を残酷に描く
本作は韓国国内の格差社会を1つのテーマとして描いています。一家全員が失業中で半地下に暮らす貧しいギテク一家と、夫が社長であり高台の大豪邸に住む裕福なパク一家がメインの登場人物として物語は進みます。貧しい家庭の長男ギウの計画により、ギテク一家全員が裕福な家族の元で他人として就職(寄生)することに成功します。ですが、貧困の象徴として「臭い」がギテクの精神を追い詰めていきます。「煮詰められた布巾の臭い」、「地下鉄の車内の臭い」と表現された臭いは、半地下に住むギテク一家にはどうしても消し去る事のできないある種の呪縛となっています。
さらに、視覚効果でも格差を表現しています。例えば、ギウと社長夫人であるヨンギョとの会話シーンで、家の中のあらゆる物を使って二人の間に線を作っています。これにより、富裕層と貧困層の境界を視覚的に表現しています。また、カメラワークも2家族の間では違いがあります。ギテク一家を映す際はカメラが上から下へ、パク一家を映す際は下から上へカメラが移動します。これは、半地下(下)に住むギテク一家と高台(上)に住むパク一家の関係性を表しているようです。視覚効果についてさらに詳しく知りたい方はこちら!
タイトル「パラサイト」の意味
パラサイト というタイトルと、パク一家を欺いて金を得るギテク一家というストーリーから、一見ギテク一家が寄生する側として捉えられがちです。ですが、監督によると、パク一家もギテク一家に寄生していると言えるそうです。家庭教師や運転手、家政婦なしでは満足に生活できないため、ギテク一家から労働力を得ていると解釈できます。この映画に登場する人物の誰もが、周囲の誰かに寄生しているのです。
ラストにギウが明かした計画
物語の最後、高台の豪邸の地下に住まわざるを得なくなったギテクを助けるため、ギウは金持ちになって高台の豪邸を買い取る計画を明かします。ですが、その計画が本当に達成されたのか判明することなく、物語は終わります。物語の中盤でギテクがギウに話した「計画を立てると必ずうまく行かない、だから無計画の方が良い」という発言をギウはどう捉えたのか。ラストにギウが浮かべる笑みも意味深です。
総評
とても素晴らしい映画です!流石アカデミー賞受賞作。様々な伏線が張り巡らされており、カメラの動きや場面一つ一つに意味があったりと、一度観ただけでは発見できない要素が散りばめられています。韓国映画を観たことがない方も、絶対に楽しめると思います!
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公式サイトリンク
http://www.parasite-mv.jp